--スナ王国-- 1話


ブロウとイレイスと分かれたリズは、スナ王国との国境を目指して歩いていた。さしあたってヒオウに会ってみようと思ったのだ。
もちろん、リズの頭の中には「ご馳走」という言葉が含まれている。
とりあえずそのままスナ王国へ入ってしまおうかと思ったのだが、ふと「最近まで緩い鎖国状態にあった国」ということを思い出し、
たまたま見つけた書店の軒先にあった本で下調べしてみることにした。
まずは国境沿いの町のこと。イシュネー王国ではシュトーレン、ラゼラル王国ではケールス、ネルベ王国ではミゼット、スナ王国ではイクハと呼ばれている。
町はそれぞれのお国事情を反映しており、シュトーレンでは魔法に関する書物や道具が安価で手に入り、魔法使いの助力を請うのもたやすい。
ケールスでは農作物がたくさん取引されていて、食べ物がおいしいのもケールスだ。
ミゼットはオラトリオ教総本山のある国ということで、教団が使用する祭具や法具が購入できるという。
そしてイクハではスナ王国独自の陶器や武具、黄金細工の装身具を取り扱っているそうだ。
それから、スナ王国のこと。スナ王国は国土の大半を深い森で覆われている、ドラゴン族と関係の深い国である。
深い森は人が立ち入ることを拒んだため、人は若干開けた場所に集まって住んでいる。
故に異国との交流もほとんどなく、ほんの10年ほど前まではスナ王国の産物は幻とも言われるほどの貴重品であった。
しかし、現在の国王が治めるようになってからはイクハの町で購入できるようになったので若干手に入りやすくなったようだ。
しかし陶器はともかく黄金細工はとんでもない値段がついてくるので、やはり庶民には縁のない物である。
(ま、こんなもんかなー……)
そのあたりで本を置いて、国境を越えた。ちなみに国境を越えるのはシュトーレンとケールスの間と変わりはなかった。
このあたりは相互協力条約が働いているおかげだろう。
シュトーレンからイクハに入った瞬間、まさに異国…だった。
建物はイシュネーやラゼラルでよく見られる煉瓦作りではなく、白い土壁に暗灰色の焼いた土の屋根、人の服装も前合わせの緩やかな感じのものが主流だ。
リズはしばらくきょろきょろと周囲を見回し…軒先に皿や水差しを並べた店を預かっている女性に声をかけた。
「あーのー、すいませーん。“ヒオウ”って名前の魔法使いの方、知りませんかー?」
すると女性は血相を変えてリズを怒鳴りつけた。
「アンタ!身の程知らずだね!!失礼にも程があるよ!!」
「なな!?なんでぇ!?」
「いいかい!アンタが探してるのは須那国の賢者様だよ!
 賢者様がこんな場所にいらっしゃる筈ないし、そもそもおいそれと賢者様のお名前を口にするんじゃないよ!はっ倒されるよ!!」
女性の剣幕が予想によらず激しかったので、リズは気圧された。しかし…リズが脳裏に思い描く人物はそんなことで怒るようにはとても思えなかったのだ。
…人違いかもしれないな。うん。リズは勝手に結論づけて、納得しておく。
「じゃ、じゃあさ…その賢者様と同じ名前の人って多いの?」
「まあ、そりゃあねぇ……あやかろうっていうんで、子供に賢者様と同じ名前をつける連中もいないわけじゃないけどねぇ……
 あんたは別に子供を捜してるわけじゃないんだろ?」
「えぇ、まぁ……」
「それじゃあ、少ないかもね。賢者様のお名前は、賢者様のお年くらいの人間には珍しい名前さ」
じゃあやっぱり人違い説は当てはまらないではないか。できればはっ倒されたくないリズは…どうしたものか。と考える。
と、そこに…
「どうした?何か揉め事かい?大きな声を出すと綺麗な顔が台無しだ」
と言いながら、どこかさえないかんじの男が通りの向こうから現れた。
年の頃はそろそろ中年にさしかかろうかというあたり、茶色の癖毛を首筋でひとつに束ね、前あわせの衣装の首元をだらしなく広げて着ている。
そして顎には無精髭にも関わらず、彼を見た女が両の拳を胸の前で合わせて軽く頭を下げるものだからリズは驚いた。
「これはこれは領事様。実は異邦人の小娘が賢者様のお名前を出すものですから叱り付けていたところです」
「ふぅん…まぁ、お嬢さんも事情を知らないんだろうさ。許してやんな。後は俺が引き受けるよ」
「そんな勿体無い!領事様のお仕事を増やすようなことではございませんよ」
(…アタシとしては、ヒオウさんに会えるならどっちでもいいんだけどなぁ……)
と、リズは首を傾げつつ、女と男のやり取りを見守ったのだった…
それから、しばらく。
結局男の方がリズの話を聞いてくれることになった。男はついてこい、と言うとぶらぶらと通りを歩き始めた。
「俺の名前はエナ。さっきも聞いた通り、イクハの町の領事をしているモンだ。…領事…つったらアレだアレ。まあ、長っていうか……」
「要するに、この町で一番えらい人?」
「おおそれそれ。とは言っても、実際は人手不足だから俺が任されてるだけなんだがね…ところでお嬢さん、ヒオウを探してるんだって?」
「リズでいいですけど…呼び捨てにしたりして、それこそはっ倒されないんですか?」
それとも、賢者よりは領事の方がえらいのだろうか。すると男…エナはからからと笑った。
「俺はヒオウの兄貴なんだよ。俺のうちは元々須那国の将軍職を預かる家だったんだけど…俺は三男、ヒオウは末っ子。
 ヒオウのヤツは魔法の才があったんで賢者にまでなっちまったけど、俺はいわゆる落ちこぼれ…ってヤツでねぇ」
落ちこぼれ。その単語にリズは妙な親近感を覚えた。…が、国境の町を任されているくらいであればけしてリズの仲間ではないように思う。
しかし、もしかするとスナ王国が「血縁」とかいうやつを重視していて、いい家に生まれたら出来損ないでもいい職にありつけるということにでもなっているのかもしれない。そういう物語を以前読んだことがある。
などと話しているうちに、エナはリズを連れてある屋敷に入っていた。屋敷に入ると小奇麗な格好の男が駆け寄ってきて、エナに何かを尋ねていた。
エナは彼に二言三言指示を出すと、リズを連れてある部屋に入った。どうも小奇麗な格好の男の方がエナの部下のようなのだが、
身なりだけ見ているとエナの方が男の部下のように見えなくもない。と、リズはエナの後をついていきながら思った。
「さて、お嬢さんのことを疑ってるわけじゃないんだけれど、ヒオウは須那国にとって龍姫の次に大事な人物だ。万が一ってことも考えられるんでねぇ
 ……まあ、あいつなら“万が一”くらい自分でどうにかするんだろうが、なんでもかんでも許してっと、俺が龍姫に怒られるんでねぇ」
エナは重要なことをさして重要でもなさそうに話し、からからと笑った。残念ながらリズはちっとも笑えなかった。
まったく知らない場所に、たった1人連れ込まれ…そして、どの程度かは知れないが疑われている。リズは今更自分の短慮を反省した。
「まあ、とりあえず証明みたいなモン…とかないのかね。ヒオウから何かもらったとか。それでもありゃあ俺から紹介状書いてやれるんだけどねぇ…」
「あ、え…えっと、札…をもらいましたよ」
リズはポーチから例の紙…札を出してエナに見せた。エナはそれを受け取ってしばらく眺め…そのまま返してくれた。
「確かに、これはヒオウが作った札だ。じゃあ、今から一筆書いてやるから、それ持ってヒダカの街…そこに宮殿があるから、宮殿を尋ねて行くといいよ」
「あ、はぁ……ありがとうございます。ついでに、その街までどうやって行けばいいかも教えてくれるとうれしいんですけどー」
「あぁ、それならイクハの町外れに行けばトビトカゲが居るから、それに乗ればすぐだよ」
エナはそう言うと、茶を持って入ってきた先ほどの男にリズをもてなすように指示すると部屋から出ていった。
男はリズをテーブルに案内すると、目の前に見たことのないお茶とお菓子を置いてくれた。
(うわぁあ…これがスナ王国のお菓子!!)
それは白いもちもちした丸い食べ物で、半分に割ると中から黒いクリーム状のものが出てきた。
クリームという割には一部豆のような粒も残っていて…食べると思ったよりもすっきりとした甘さで…お茶とよく合う。
リズはエナが戻ってくるまでに皿に持ってあった10個ほどのお菓子を平らげてしまった。
「お待たせ。これが紹介状だよ。なくさないように気をつけるんだよ」
「はい、ありがとうございます!!」
リズは満面の笑みで紹介状を受け取ると、エナの屋敷を後にした。
そして、そのままシュトーレンへ戻って新しい靴を買ったのだった。



さて、一方イレイスはシュトーレンからケールスに戻っていた。
イレイスの目的はラゼラル王国の内情を知ることである。
シュトーレンに戻ってくる途中で待ち伏せをしていた連中から聞き出した限りでは、どうも領主間でのいざこざが起こりつつあるようだ。
現在のラゼラル国王は、お世辞にもできた人物とは言えない。
愚鈍とも言い切れないが、長きにわたり安定を保ち続けるイシュネー国王やわずか10年で一度地図上から姿を消したスナ王国を前以上に発展させたスナ国王に比べるとどうしても見劣りする。現に相互協力条約を結ぶときはイシュネー国王が主導権を握った形になり、ラゼラル国王はほぼ何も言えなかった…という過去がある。
これはあくまで噂なのだが、七伯が権利を行使しようとする動きがあるらしい。つまり、七伯による国王の罷免である。
ラゼラル王国は七人の伯爵が国王の任免を決める権利を持つ。七人の伯爵はそれぞれ金印を持っており、これを使って記した書状をもって伯爵の意思とする。
国王の罷免は重要事項故に、7人の伯爵のうち6人の同意を得なければならない。
そこあたりから、きな臭い動きがあるのだ。
ちなみに、イレイスは正義感にかられてなんとか領主同士の諍いを回避しようと考えているわけではない。単に巻き込まれたくないのである。
イレイスは高等魔法専門学校を異例の若さで卒業している。それから各地を旅しているおかげで知り合いも多いが敵もいないわけではない。
無知であることはときとして身を滅ぼすこともある。また、情報を多く所持していれば行動の選択肢に幅が出る。
もしかすると、ラゼラル王国の諍いは今後のイレイスたちの旅には直接関係がないかもしれない。だがしかし、せっかく時間があるのだ。知っておきたいではないか。イレイスは誰に言うでもなくごちて…一軒のカフェへと入った。情報収集の基本は酒場…というが、時間帯としては、酒場はまだ準備中である。
イレイスが選んだカフェは夜になれば酒場になる。利用客も多いはずだ。
カウンターに席を決めたイレイスは、店主にコーヒーを注文する。この店はスピードがウリなので、あっという間に湯気を立てるコーヒーがイレイスの前に置かれた。イレイスはそれにこれでもかというほどミルクと砂糖をぶち込み、一口飲んで出来を確かめる。それから店主に話しかけた。
「最近、景気の方はどうなんだ?」
「まあ…あまり良くはないかね。賊が増えてるって噂が国外にも流れ始めてて、旅人が敬遠しだしたよ。
 最近ネルベ北部の治安がかなり良くなってきたもんだから、ラゼラルは厳しいねぇ…」
店主はグラスを磨きながら憂鬱そうにため息をついた。
すると、特に呼んだわけでもないがイレイスの隣に座っていた男がイレイスたちの会話に加わってきた。
「そうさなぁ…聞いた話だけど、ウィロ伯爵様のお屋敷に賊が入ったとかなんとか…」
「伯爵様のお屋敷まで狙われるのか…物騒な世の中だなあ……」
更に呼んだわけでもないのに、男がもう1人会話に加わってきた。
「で?その伯爵様は何が盗まれたんだ?首謀者は誰なんだ?」
「さぁ…そこまでは知らないなぁ……まあ、だいたい宝石とか飾り物とか…そういうところでないかね」
イレイスは小さく嘆息し、またコーヒーを一口含んだ。
「俺なんかここに店出してるからよくわかんないんだけどだな…結局のところ、国内はどうなってるんだい?」
「今の国王様が無能だ。って言ってるヤツらは少なくないね。伯爵様方も表立っては言わないけれど、素直に今の国王様の味方なのはシェンド伯爵様とティーノ伯爵 様くらいのもんだろうよ。ヴァーチェ伯爵様はウィロ伯爵様の腰巾着だし、ディオーソ伯爵様は元々今の国王様がお嫌いでいらっしゃる。
 ティシモ伯爵様がいらっしゃればよかったんだけど、今は旅に出てらっしゃるそうだしねえ…」
イレイスは脳内でラゼラル七伯の状況を反芻する。ネルベ王国とラゼリアを結ぶ街道上に領地を持つティーノ伯とケールスを国王直轄地にしたシェンド伯……
現在の国王のままでも裕福でいられる2伯はそのまま現国王の味方であるようだ。
一方、ディオーソ伯は過去現国王とひと悶着あったらしく、それが原因で国王と不仲であることは有名な話だ。
そして、ウィロ伯は王太子妃の父親…という立場で、政治的干渉を試みようとしているらしいし、ウィロ伯同様地理上で不利なヴァーチェ伯は何かとウィロ伯の意見に流されるというのは子供でも知っている話だ。
そんな癖のある人物たちを国のほぼ中央に領地を持ちボレロのコンパスとして他国からも高い信頼を得ているティシモ伯がとりなしてうまくいっていた。
そして、伯爵としてはあと1箇所……ラゼラル王国にあって厳密にはラゼラル王国ではない場所がある。
そこは七伯領のひとつとしての地位を持っているが権利を行使したことはほぼなく、互いに不干渉を貫いている。
実際のところ、国王の罷免をしようと思えば全伯爵が罷免を訴えなければ国王を失脚させることはできないのだ。
「仮に、今の国王が罷免されたとして…次はやはり王太子が即位することになるのか?」
「そうだろうなあ……ティシモ伯爵様はかなり人気があるけれど…国王になってしまうと、ボレロのコンパスはできなくなるだろう?
 他に誰か…っていうと、誰もなぁ……」
「そうそう、それなんだよな。今の国王様も不満だが、だからと言って王太子様もけしていい噂は聞かない。
 厄介だよほんと…あーあ、イシュネーやスナがうらやましいね」
「まったくだ。スナの国王は若い娘なんだろう?しかもとびきり美人だとか。いいよなぁ…」
男たちがぼやき始めた。イレイスはコーヒーを飲みながら、実に低脳な会話だ…と感じていた。国王に見た目が必要なのかどうかは不明ではないか。
それはまぁ、見るに耐えないくらい醜悪よりは整った顔立ちの方が民の賛同を得られるとは思うが、必要以上の美は国を滅ぼすのではないかと思う。
もっとも、口にはしないのだが。
ちなみに、ラゼラルの七伯には国王の任命権も与えられている。これも罷免と同様七伯のうちの6人の賛同を得る必要がある。
国王は七伯の中から選んでもよいのだが、現在では今の国王が次代の王を定めておき、現国王が退く際に七伯から次代の王が就任することの承認を受ける……
という形になっている。長い間この形式が崩れたことはない。
イレイスは壁にかけられた時計を見やった。そう長居したつもりはなかったのだが、知らないうちにかなり時間が経過していたらしい。
そろそろ暇をすることにし、カウンターの上に代金を置いた。
「兄さん、またな」
「ああ、機会があったらな」
イレイスは話を聞かせてくれた男たちに軽く挨拶をし、カフェを出るのであった。


さてはて、それから少しほど時間がたち―…でもちょっと夕刻には早い時間帯。
主にスパイスや調味料を扱っているお店から出てきたのはブロウ。少し買い物したのか、その手にはさほど大きくは無い紙袋が握られていた。
「さーって……買い物はこんくらいかな。時間は……ちっと早いくらいか。」
そういうブロウは懐中時計を開き、時間を確認する。なにせ、前回は遅刻して兄にこれでもかというほど視線でなじられたのだ。
同じ轍は二回踏まない、というのは旅人の心構えみたいなものである。
「ま、早くても誰も責めはしないだろ。」
ブロウがぱちん、と懐中時計のふたを閉めると、それをズボンのポケットに入れる。
そして、集合場所にへと歩き出そうとした、そのときだった。
「……あら、ブロウ?」
不意に、後ろから自分を呼ぶ声がしたので振り返り―…そこに立っていたのは、長身の女性。
青く透き通った長い髪を無造作にたらし、その瞳も海のように深く美しい色を称えていた。
そして、誰もが目を奪われるような整った顔立ちだけでなく、体形さえも完璧な―…
そう、これは人間の作ったものではなく、神々が手がけたような、と表現する者もいそうな絶世の美女。
「……フレイ……。」
周囲の男性はおろか、たまに女性さえも注目させるその瞳に射抜かれたはずなのに、ブロウは心躍らせるどころか微妙な顔を作る。
「久しぶりねー。ってか、アンタ、このアタシにあってその態度ってどーなのよ。」
フレイはそんなブロウにいささか不服な態度をとるが、ブロウはひとつため息をついて返すだけだ。
「日ごろの行いのせいだろ。それより、他の大陸に行くっていってなかったか?」
「あーあれ?何時の話してんのよアンタ。」
フレイは見た目に寄らずかなりフレンドリーな態度で、ブロウと話を続ける。
「何時って……一ヶ月も経ってないだろ?」
「一ヶ月もありゃ楽勝で仕事のひとつも終わるわよ。それより、アンタは一人で何やってんの?様子を見る限り何時もの迷子ってワケじゃなさそうだけど?」
そういって、フレイは誰かを探すようにきょろきょろと視線を這わせる。もちろん、ブロウには彼女が探している人物がここに居ないことは知っている。
「何時ものってなんだよ、何時ものって。タダの買出しだって。夕方に兄貴と待ち合わせ。」
ブロウの言葉を聴き、フレイは視線を這わせるのをやめる。
「あ、そー。相変わらず二人旅してんのねー。変わらないわね。」
「いや、今は3人。リズっていう女の子と一緒にボレロを探してるんだ。」
何気ないブロウの言葉に、フレイは驚きの表情を作る。
「はぁ!?ボレロぉ!?こんどはいったい何処の困ったちゃんを抱え込んでんのよ!?」
「困ったちゃんって……あー……そだ、どーせ兄貴に会ってくだろ?時間もあるし、話しながら行かないか?俺、待ち合わせあるし。」
「……ま、妥当ね。じゃ、ゆっくり聞かせてもらおーかしら。」
そうして、二人は初めにブロウが待ち合わせ場所として聞いていた場所に歩き出した。
時折、すれ違う男性達がフレイに対して異様なほど注目していたり、
横を歩くブロウに対しては微妙にうらみや殺気のこもった様な目で見つめられたりしていたのは、きっと気のせいではないのだろう。

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